陶芸を楽しむ

 先日,陶芸の体験教室を楽しんだ。いわゆる焼き物である。陶芸の製作プロセスは,「土の準備→成形→素焼き→施釉(せゆう)→焼成(本焼き)→絵付け」と,まるでセラミック部品の製造工程と同じだ。

 半日コースだったので,醍醐味である「成形」のみの体験だった。先生らのご指導のおかげで2作品できた。しかも,和積み(粘土をひも状にして積み重ねる)とタタラ(板状の粘土)という異なる手練り技法を体験した。

 成形時と焼成後では大きさが14%縮むとか,予想外の趣きが生まれる「窯変(ようへん)」という現象など,陶芸は「土と炎の芸術」と呼ばれる。ひと月もすれば作品が届く予定だ。自作のビアマグで飲むビールの味は格別だろう。(6月号編集後記より)